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サッカー『すり足走法』無駄なく急加速 (副院長より)


産経新聞2014.6.30  サンケイ新聞小田伸午先生シリーズその3です。


  アルゼンチン代表メッシ選手


  メッシの走法を一口で言うと『すり足走法』である。


  メッシの動きは質が違う。階段を一段落下するように膝を支え
  を外し(膝抜き)荷重点を左足の後ろのかかと部分に移動し、
  かかとで地面を踏む。動きに力感がない。決してかかとを上げ
  てつま先で蹴らない。足裏はフラットである。


  かかとを地面につけて荷重点(地面を押す部分)にすること
  で、より後方に地面を押し、体を前に押してくれる地面反力が
  より大きくなる。重心点と荷重点のずれから急激な加速が生じ
  るのだ。一方、かかとを上げてつま先で蹴ると、体を前に押し
  てくれる地面反力が小さくなる。上に跳びはねてしまうからだ。動きの起こりも相手に見えてしまう。


メッシの動きは賢く美しい。自然に動くとはこのことだ。日本のサッカー選手は相手を抜くときには地面を強く蹴ることを意識しろと教わる。世界の美技は、意識をはずことが一流への道であることを諭してくれる。